STEAM教育の一環として、富合小学校3年生・5年生、賀茂小学校1年生・2年生・5年生・6年生を対象にSTEAMプログラム「思い込み探し」を実施しました。

日程

  • 日時:令和6年11月01日(金) 5・6時間目 (富合小学校3年生)
       令和6年11月11日(月) 3・4時間目 (富合小学校5年生)
       令和6年11月19日(火) 5・6時間目 (賀茂小学校5・6年生)
       令和7年01月23日(木) 3・4時間目 (賀茂小学校1・2年生)
  • 場所:STEAM Labo.
  • 講師:株式会社ジオグリフ 田畑 豊史

内容等

富合小学校3年生

  • 開催目的:ミスコミュニケーションを通して、自分が考えていた相手と実際の相手の考え方の相違を知る
  • 目標:その行動は、自分のためか相手のためか、気をつけよう
思い込み探し(富合小3年生)
授業の様子
思い込み探し(富合小3年生)
授業の様子
思い込み探し(富合小3年生)
授業の様子

富合小学校5年生

  • 開催目的:ミスコミュニケーションを通して、自分が考えていた相手と実際の相手の考え方の相違を知る
  • 目標:体験活動を通してコミュニケーションの素地を身につける

賀茂小学校5年生・6年生

  • 開催目的:自分と他者の違いを知る
  • 希望理由:5年生  学ぶ意欲は高い。問題解決の手段に悩む。
         6年生 人任せにする傾向がある。発表は2〜3人。考えるのに時間がかかる子もいる。
思い込み探し(賀茂小5・6年生)
授業の様子
思い込み探し(賀茂小5・6年生)
授業の様子
思い込み探し(賀茂小5・6年生)
授業の様子

児童からの感想

  • 自分が言われて嬉しいことでも、他人は言われて傷つくこともあることがわかりました
  • これからはしっかり相手の立場も考えるべきだと改めて思いました。
  • 一人ひとり価値観が違うことが分かりました。
  • アンケートを取るのがとても難しかったです。情報を取ることのすごさを知りました。

賀茂小学校1年生・2年生

  • 開催目的:他者との違いを知る
  • 目標:人には誰にでも得意や苦手がある。個性もみんな異なるし、考え方もみんな違う。
       だからこそ、思いを伝えたり、聞いたりし、相手のことを知ろうとする。
思い込み探し(賀茂小1・2年生)
授業の様子
思い込み探し(賀茂小1・2年生)
授業の様子
思い込み探し(賀茂小1・2年生)
授業の様子

担任教師へのアンケート

今回利用したプログラムは、現在感じていらっしゃる問題の解決にどの程度の効果を期待できますか?

  • 大いに期待できる  :40%
  • どちらともいえない :60%

今回のプログラムの中に、子どもたちの成長の変化を促す、学級経営に活かせそうな仕掛けがありましたか?

学級経営に活かせそうな仕掛けがあった:100%

それはどんなことですか?

  • 言葉の受け取り方は人それぞれという部分
  • フォームスの使用方法
  • 価値観には違いがある、それは当たり前のことであるということ
  • 彼らの価値観を逆手にとって話す
  • 人とのコミュニケーションの中で、思い込みはあって当然である。考え方の違いは人と比べることで認識できるものであるから、自分と人との違いを知ることが大切だということ

今後の学級経営の中で、どのように利用しようと考えていますか?

  • 相手への言葉遣いの指導に繋がればと考えている
  • アンケートをとる手段
  • 人間関係の構築
  • 子どもとの価値観に気が付いたので、自分自身のアプローチの仕方を変える
  • この学習を思い出して相手の気持ちになって物事を考えられるように支援する

この仕掛けを利用することで、子どもたちにどんな変化があると期待できますか?

  • 1つ1つの言葉について考えるきっかけとなるかもしれない。
  • アンケートのICT化
  • 思い込みによるトラブルの回避など
  • いろいろな価値観があることに気が付く
  • 相手の考えを聞き、認められるようになること

今回利用したプログラムを、ほかの先生方にどの程度おすすめできるか教えてください

  • 大いに勧める 75%
  • 勧める 25%

今回利用したプログラムは、クラスがどのような状況にあるときにおすすめしたいですか?

  • 言葉遣いに課題がある状況
  • クラスの雰囲気を変えたいときや、自分の考えにこだわりすぎる児童へ
  • 話し合いや遊びなどで意見の相違があったとき

今回利用したプログラムの中で、不足している部分、改善する必要がある部分等、気付かれたことがあったら教えてください

  • 事前の資料のやり取り等
  • Wi-Fi環境の改善
  • スライドが欲しい
  • ITツールの想像がつかないが、興味がある
  • 学級に貼っておけるような掲示物

今回利用したプログラムや、プログラムの中に埋め込まれた仕掛けの中で、今後も活かせそうなものはありましたか?

  • 大いにあった   :50%
  • あった      :25%
  • どちらともいえない:25%

今回利用したプログラムを今後の学級経営に利用したいと考えたとき、どのようなものがあったら活かしやすくなりますか?

  • スライド
  • パワーポイントのデータがほしい

その他、ご意見、ご提案、質問等

  • 対面での打ち合わせ、対面での授業ありがとうございました。対面は、タイムラグもありませんし、児童の学ぶ意欲を高められます。今後も対面だとありがたいです
  • 今回は自分も思い込みが大きいと気が付きました

講師のコメント

富合小学校3年生

事前アンケートのなかで先生方が価値観の違いによる衝突を気にされていた。人によって大事なことが違うということに気がつけると良い、というリクエストがあったため、Googleフォームを利用してそれぞれの価値観が違うことを視覚化するという試みを行った。

こちらが想像していた以上にChromebookを利用したGoogle利用への慣れが早く、プログラムは順調に進行し、十分に考える時間も持つことができた。それぞれの価値観が違うということが明確に出て、自分が正しいと思っていることが必ずしも全員が正しいと思っているわけではないことを実感できたのではないかと思う。

Googleフォームの使い方を説明しはじめたら皆が夢中になって聞き、操作に集中した。新しいことを覚えていくことの楽しさを感じられたら良い。

富合小学校5年生

「頭がいいね」「しっかりしているね」など、一般的に‟ほめ言葉‟と言われているものを取り上げ、Googleフォームを使った無記名のアンケートを通して授業を行った。ほめ言葉は言われて本当に嬉しいものなのか、この言葉で評価していると思っていたが、そう感じていない人もいるということが分かった。子どもたちは、同じ言葉でも人によってとらえ方が異なることに気付いてくれた。
今回の内容に驚いていたのは先生で、子どもたちをどう評価したら良いのか、考えてもらえるプログラムになったと思う

賀茂小学校5年生・6年生

当初「キャリアデザインゲーム」を希望していたが、先生方との打合せの際に希望理由を伺ったところ「キャリアデザインゲーム」が学年にふさわしいと感じたという理由だった。クラスの現状の課題を伺うと、相手の立場を考えずに意見を言い合う傾向があるという話が出たため「思いこみ探し」にプログラムを変更することを提案し採用された。

こちらのクラスは、以前「思いこみ探し」を受講していたので、今回は「思い込み探し2」として、高学年に合わせた発展的な内容とした。
‟十人十色”、自分と人の意見が違うことをGoogleフォームを使って体験してもらった。また、友達に聞けなかったことを聞いてみる内容を盛り込んだところ、高学年らしく「好きな人はいますか?」などで盛り上がっていて、ほほえましかった。

賀茂小学校1年生・2年生

夢中になって話を聞いてくれ、自分からいろいろな挑戦をしてくれた。活気のある良い内容となった。