富合小学校の4年生は、兵庫教育大学の教授を招いて『総合的な学習の時間』にSTEAM授業公開を行いました。
日程
- 日 時:令和7年2月6日(木)5校時 13:20~14:05 /14:30~ 事後研修
- 学 年:富合小学校4年A組 25名
- 授業者:渡邉 幸太 教諭
- 講 師:兵庫教育大学 永田教授、山下特命助教
- 内 容:総合的な学習の時間
「わたしたちが考えるまち ~マインクラフトを活用して、みんなが暮らしやすいまちをつくろう~」


授業の様子


事後研修の様子
1.福祉教育の目的について
- 最終的な目標は、子どもたちが福祉の学習を通して高齢者や障がいのある人を含むすべての人が暮らしやすいまちづくりを考えること。
- 子どもたちが誰のために(高齢者、障がいのある人、子どもなど)まちを良くするのかという目的を達成するためにMinecraftを使用すること。

2.授業構成について
- 高齢者や障がいのある人が暮らしやすいまちのイメージをMinecraftで映像化。
- 加西市を例に高齢者が住みやすいか、必要なものがそろっているかなどを考え、学校探検を通してスロープやエレベーターの必要性を検討。
- 各班に必ず高齢者と障がいのある人の視点を考慮する担当者を配置し、高齢者と障がいのある人のことを考える条件設定。
- 福祉に関する本を図書室で選び、ユニバーサルデザインについて学ぶ。
- 自分たちのまちを見直し、どのように改善していくかを話し合う。
- 保護者(家族)に体験してもらい、高齢者やと障がいのある人にとって暮らしやすいかを評価してもらう。

3.Minecraftについて
- 何度でも作り直せ、自分のイメージをまちに作り込む体験ができる。
- ほかの授業での学び(例:社会科の学習)を Minecraft でのまちづくりに活かせた。
- 1時間程度の短い授業時間でMinecraftをどのように扱うのかが課題。
- 条件を付けないと子どもたちは自由に作りすぎてしまうため、高齢者が住みやすいとう条件等を設定することが大切。
- 事前の福祉体験と関連したまちづくりをさせた方が、より共感に基づいた活動になったのでは。
- こだわって作った場所のスクリーンショットとその理由を記録すれば、デジタルポートフォリオになる。
- Minecraftで使った素材や場所や仕組みでその子の思いが現れる。

4.評価のポイント
- 立派なものができたかどうかではなく、子どもたちの発想の斬新さや価値、理由を重視。
- 誰のために、どのような工夫をしているのかという点を評価。
これらの活動を通して、子どもたちは共感する心(誰かのために)を育み、自分たちのアイデアを形にし、最終的には市に提案してもいいかもしれません。講師の先生は、STEAM教育(理系と文系の融合)の視点を取り入れ、教科横断的な学びを促すことを重視されていました。

マインクラフト アンケート (一部抜粋)
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マインクラフトをどの教科で、どのような使い方ができると思いますか?
※これから使えそうなものを書いてもかまいません 国語
- 黒板機能があるから使える
- 登場人物や情景をつくることができる
社会
- 学習したものをつくる(建造物など)
- 建物をつくる過程で建築の仕組みを理解できる
算数
- 数を数える
総合
- 色々なものをつくる
- 車いすの生活をワールドに。
図工
- 工作の役に立つ
- キャラクターや建造物をつくる
道徳
- 「協力」してプレイする
音楽
- 音楽を作る(音ブロックで音を設定)
体育(保健)
- 体力やご飯がないと動けないから、体育や保健の授業で使えそう
- ゲームの動きを体育で
外国語
- 英語での表記があるから、英語で使用する
その他
- 友だちと仲良くなれる
- プログラミング(コマンド)
-
今後もマインクラフトを使った授業を行ってほしい理由はなんですか?
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- 楽しいから
- おもしろいから
- わくわくするから
- マイクラが授業に役立っているから
- 学校に行きたくない時も、マイクラがあったら学校に行きたくなるから
- 社会科でマイクラを使ってから、社会科の授業が好きになったから
- 色々なことができるようになったから(建造物を建てるなど)
- 授業の内容が覚えやすいから
- みんなと協力したら楽しいから
- ほかのアプリや機能にはないものだから
参考
- 【加西市富合小4年】総合的な学習の時間指導案 (PDFファイル)
- マインクラフトアンケート (PDFファイル)
※いずれも別ウィンドウが開きます。